屋根リフォームの周期や費用は?各屋根材ごとのメンテナンス周期と費用のご紹介!
屋根のリフォームの周期や費用について、どれくらいかご存じでしょうか?
だいたい築10年を過ぎたころから「そろそろ屋根のメンテナンスが必要な時期かな?」と思われ始める方が多い印象です。
しかし、人生の内で何度も経験することではないので分からないことが多く、不安に感じられる方も多いかと思います。
そこで今回は、各屋根材ごとのリフォームの周期・費用についての目安をまとめましたのでご紹介します。
ぜひ、ご参考になさってください。
目次
〔屋根材別〕耐用年数とリフォーム周期
屋根材には、日本の伝統的な屋根材である瓦をはじめ、スレート、ガルバリウム鋼板など、さまざまは種類のものがあります。
そのほとんどが築10年を過ぎたあたりから劣化が進み、メンテナンスが必要になってきます。
特に、スレートやトタンは耐用年数が短めなので、注意が必要です。
それでは、各屋根材ごとの耐用年数とリフォームの周期について説明していきます。
スレート
現在の新築住宅で多く使用されているのがスレートになります。
各メーカーごとに、”カラーベスト”や、”コロニアル”など、様々な名称の物が存在します。
スレートは、耐用年数が10~35年程度、塗装によるメンテナンスの周期は7~15年程度と、比較的短いスパンでリフォームが必要となってきます。
また、2006年以前に建てられた住宅では、現在では使用が禁止されているアスベストを含んだスレートが使用されているケースがあります。
アスベスト含有のスレートは、ノンアスベストの物と比較し、耐用年数が長い傾向にありますが、葺き替えで除去する時には周囲に飛散しないようにするなど、取り扱いに十分に注意を払う必要がありますので、ご依頼の際には専門のリフォーム業者に相談するようにしましょう。
和瓦
日本の伝統的な屋根材である和瓦は、他の屋根材と比較し、非常に高い耐用年数を誇り、塗装によるメンテナンスを必要としません。
ただし、棟や壁との取合い、軒先などの面戸の部分には、隙間を埋め、内部に雨水の浸入を防ぐ”漆喰”が用いられており、そちらは、20年程度で割れや剥がれなどが発生してくるので、その周期でメンテナンスをする必要が出てきます。
一般的な葺き替えの周期は30~60年となりますが、100年以上長持ちするケースもあります。
セメント瓦
洋風のデザインで人気があるセメント瓦は、耐用年数が20~40年程度、塗装によるメンテナンスの周期が10~20年程度となり、スレートよりやや高い耐久性があります。
ただし、現在では、ほとんど製造されなくなっているため、葺き替えの場合は他の屋根材に変更することがほとんどです。
セメント瓦によく似た屋根材に”モニエル瓦”がありますが、メンテナンスの方法は、セメント瓦と異なるため、注意が必要です。
※瓦の小口の部分が平らであればセメント瓦、でこぼこであればモニエル瓦と、見た目で識別は可能です。
こちらも、現在、製造されていないため、葺き替えの場合は、他の屋根材を使用することになります。
ガルバリウム鋼板
他の屋根材よりも軽量なことから人気のあるガルバリウム鋼板は、新築はもちろん、重ね葺き(カバー工法)で多く採用されている屋根材です。
耐用年数は20~40年程度、10~20年程度の周期で塗装によるメンテナンスが必要となってきます。
ジンカリウム鋼板(自然石粒付き)
ジンカリウム鋼板(自然石粒付き)は、鋼板表面に自然石粒を焼き付けたものとなり、重ね葺き(カバー工法)で多く採用されている屋根材になります。
耐用年数は30~50年程度と和瓦に次ぐ耐久性を持ち、基本的に塗装によるメンテナンスを必要としません。
ガルバリウム鋼板と同様、非常に軽量で、かつ、洋風のデザインを取り入れられることから、人気が高まってきています。
アスファルトシングル
アメリカを中心に普及しているアスファルトシングルは、主に輸入住宅で採用されているケースが多い屋根材です。
耐用年数は10~30年程度、塗装によるメンテナンスは7~15年程度と、やや耐久性が低い傾向にあります。
また、原材料の特性上、油性塗料を使用すると屋根材の成分が溶けてしまう可能性があるため、塗装の際には基本的に水性塗料を使用します。
トタン(瓦棒)
トタンは、屋根材の中で最も耐久性が低く、耐用年数7~20年、塗装によるメンテナンスを5~10年の周期で必要とする屋根材になります。
多くの場合、築20年を迎える前に葺き替えが必要になってきます。
再塗装の周期は、前回の塗料によって変わる。
1度目の塗装は、上述の通り、屋根材によってその周期が異なりますが築7~20年後には1度目の塗装を行うのが一般的です。
ただし、2回目以降の再塗装については、前回の塗装で使用した塗料によって、必要となる周期が変わってきます。
それぞれの塗料の耐用年数や施工にかかる費用は、おおよそ下記の通りになります。
基本的に、耐用年数が高くなると料金が高くなる傾向にあります。
・ウレタン … 耐用年数:6~10年 施工単価:¥1,200~2,200/㎡
・シリコン … 耐用年数:8~15年 施工単価:¥1,600~3,500/㎡
・フッソ … 耐用年数:8~20年 施工単価:¥1,800~4,800/㎡
・ラジカル … 耐用年数:12~15年 施工単価:¥1,800~4,500/㎡
・遮/断熱 … 耐用年数:15~20年 施工単価:\2,300~4,500/㎡
・無機 … 耐用年数:15~25年 施工単価:¥4,000~5,500/㎡
屋根のリフォームに掛かる費用
屋根の塗装、補修、重ね葺きなどの工事に掛かる費用は、おおよそ下記の通りになります。
施工する面積や施工内容、使用する塗料・屋根材の違いにより、掛かる費用は変動します。
・塗装 … \500,000~800,000
・漆喰補修 … \2,200~7,000/m
・棟板金交換 … ¥5,000~12,000/m
・重ね葺き … ¥800,000~2,500,000
・葺き替え … ¥900,000~2,600,000
・葺き直し … ¥450,000~2,200,000
また、葺き替えなどの工事では、元々あった屋根材を撤去するため、その処分費用も別途発生します。
特に、アスベストを含む屋根材を処分する場合、特定施設に持ち込む必要が出てくるため、1㎡当たり20,000~80,000円程度の処分費が掛かるケースが多いです。
屋根のリフォーム・メンテナンスは信頼できるプロにお任せしよう!
上述しましたが、何回も経験することではないので、ご自身の住宅に最適な工事内容を選択するのは、非常に難しいことです。
無料で屋根診断を行っている業者もありますので、まずはプロの目で確認してもらってから工事内容を決めるようにするとよいでしょう。
診断の結果、大きな欠陥が見つかった。なんていうケースも多くあります。
診断の結果を写真や図解などで分かりやすく説明してくれる業者は信頼できるでしょう。
そうして屋根の状況を正しく把握できれば、業者が進める工事の内容にも納得して契約することができるでしょう。